ミュート購入ガイド
ホルンのミュートには、さまざまな形状、材質(木製、樹脂製、金属製)のものがあるが、大きく3種類に分けられる。
種類 /
使用目的 |
楽譜上の表記
(英 / 独 / 仏 / 伊) |
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ストレート・ミュート
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弱音、音色の変化。普通ミュートといえばこれ。 |
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muted / gedämpft, mit
Dämpfer / avec la sourdine / con sordino
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ストップ・ミュート
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金属的なストップ(ゲシュトップ)音。 |
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+, stopped / gestopf /
bouché / chiuso
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プラクティス・ミュート
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大きな音で練習できないときに使用する。 |
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普通ミュートといえばストレート・ミュートを指すことが多い。音を小さくして遠近感を出したり、音色を変化させるために使用される。ストップ・ミュートは、右手でベルを塞ぐストップ(ゲシュトップ)奏法の代わりに使われる。チャイコフスキー:交響曲
No.6
の終楽章のように、ゲシュトップの演奏が難しい低音域で大きい音が必要なときに重宝する。
ストレート・ミュートは、オーケストラまたは吹奏楽の演奏形態にかかわらず、必ず1本は必要になるだろう。ここでは3つのブランドを取り上げて紹介する。
ブランド |
材質 |
チューニング |
リストコード |
参考価格* |
New
Stone Lined |
木製 |
不可 |
なし |
$24.00 |
Denis
Wick |
木製 |
可 |
あり |
$95.00 |
S.W.Lewis |
ファイバー |
可 |
あり |
$140.00 |
* |
参考価格:Osmun
Music調べ(送料別)。価格は変更されることがあるので購入時には必ずご確認ください。 |
New Stone
Lined
比較的よく目にするのが、赤と白にペイントされたニューストーンラインドのミュート。価格が安く、丈夫な作り。サイズがコンパクトなので扱いやすい。入門用としては最適だろう。最大の弱点は低音域だ。五線の下ファ(実音b)くらいになるとまともなピッチで演奏することは不可能になる。オーケストラで使用する場合、ベートーヴェン:交響曲No.6「田園」の終楽章や、ドヴォルザーク:交響曲No.9「新世界より」の第2楽章などの重要なソロでは、音色に少々物足りなさを感じるだろう。
S.W.Lewis
/ Denis Wick

ストレート・ミュート2点:
デニス・ウィック(左), S.W.ルイース(右) |
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オーケストラで使用するならリティッチ・タイプのストレートミュートが無難だろう。カナダのホルン奏者、ユージン・リティッチが開発した長めのミュートは、全音域で正確なピッチでムラなく鳴ることが特長。1970年代にはアメリカの多くのプロ奏者が使用するようになった。現在オリジナルは製作されていないが、多くのメーカーがリティッチ・ミュートのコピーを作っている。その中でも、シカゴのホルン製作者S.W.ルイースが作ったミュートは、リティッチ・ミュートを忠実に再現したものとして定評がある。 |
S.W.ルイースのミュートは、本体は黒いファイバー製、底面は木製。内部には音程や音色を調整するスライドが付いていて、スライドを奥に入れるとよりオープンなサウンドになる。着脱を楽にする革製リストコードが付く。値段は他のブランドに比べ高めだが、一生モノと思えばさほど高い買い物ではないだろう。
デニス・ウィックの新製品の木製ストレート・ミュートは、ルイースの製品と多くの点でよく似ている。チューニング可能で、革製リストコードが付く。ミュート先端にはアルミ製リングが付き、強度を高めている。価格も手頃で非常にコストパフォーマンスに優れているといえる。

ミュート・ケース(Marcus Bonna)
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ミュートを持ち歩くときはミュート・ケースに入れるといい。特にワンピースのホルン用ケースは収納スペースがないので、無理に楽器ケースに入れると楽器を傷める場合がある。 |
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